【⚠注意⚠】建設キャリアアップシステム登録完了後のよくあるトラブル
2021.09.13更新
建設業界を騒がせている建設キャリアアップシステム登録ですが、
八月末までに登録が完了した技能者は65万9,949人、事業者は13万2,244社(一人親方も含め)とソコソコいい感じの登録者数になってきています。
このまま推移すれば、運転免許証を携帯するのと同じく、現場に入るなら建キャリカードってのが根付きそうです。
ただ登録を完了させた事業者・技能者さんにこれだけは言いたいっす。
建設キャリアアップシステムは登録を完了させるのが目的ではなく、
就業履歴を蓄積したり、新しく資格取ったらバージョンアップしたりして自分や自社のスキルアップが目的です。
これが大前提なんですが、
まー登録完了してからのトラブルが多いこと多いこと。。。
さて今回は、実際にあったトラブル事例とトラブルに合わないために前もってやっておくことをご紹介いたします。
目次
パターン1.自社の事業者IDとログインパスワードが分からない!!
これは元請や1次下請けさんに『キャリアアップ登録やってあげる』って言われて、やってもらった時に結構多いです。
このパターンの主な原因は、登録申請のお願いをした建設業者さんに代行会社が事業者IDとパスワードを伝えるのを忘れる、
上位企業がID等を管理するため当事者に情報伝達が出来ていないってのが考えられます。
さて、この場合、何が困るか。。。
それは、元請が違う別の現場で事業者IDとパスワードの提供を求められた場合です。
登録代行をしてくれた元請さんに直接聞ければ無問題なんですが、その元請さんがゼネコンの場合、有問題です。
ゼネコンの担当者は忙しい&大量に同じような業務をこなしている関係上、直接連絡を取ることが中々難しく、すぐに対応してくれるとも限りません。
これが分からないとグリーンサイトと連携できないですし、現場に入ることも難しい。でも中々教えてくれない、代行してくれた元請の担当が辞めてしまった等々。
ヤキモキしながら待った挙句、今回はチョット、確認出来ないのでスミマセン。。。って事態も考えられます。
なので、上位企業に代行を頼んだ場合、
②初期パスワードが変更されている場合は、変更後のパスワード
③事業者登録のセキュリティーコード
を必ずもらうようにしてください。
これだけでパターン1のトラブルは回避できますので、キッチリやっておきましょう。
パターン2.自分の技能者IDとログインパスワードが分からない!!
これもパターン1と同じく、元請や1次下請けさんに『キャリアアップ登録やってあげる』って言われて、やってもらった時に結構多いです。
あと、自分で登録を完了させたけど、届いた紙やICカードを全部捨てた場合も考えられます。
さてこの場合、何が困るか。。。
当然にパターン1と同じ問題が発生しますが、ICカードを紛失した場合に非常に困ることになります。
カードを再発行するには技能者IDやパスワードが分からないと絶対にダメなので、登録を代行してくれた上位企業に必死で頼み込む必要があります。
教えてくれなかったり、分からないって回答があると、キャリアアップ問合せセンターに問い合わせるしかなくなりますが、
技能者IDや登録されているメールアドレスなどが分からないとパスワードの再発行をすることが非常に難しくなります。
なので、上位企業に代行を頼んだ場合、
②初期パスワードが変更されている場合は、変更後のパスワード
③技能者登録のセキュリティーコード
④自宅にICカードが届くようにしてもらっている場合は、ICカードが入っている封筒一式
を必ずもらう・保管するようにしてください。
特に技能者登録は、一人につき一つのIDしか発行できないため、
技能者IDやパスワードが分からないから、もう一回申請してカードを作り直すことも出来ません。
なので技能者IDやパスワード、セキュリティーコード、ICカードは厳重に保管し、写真やスキャンを撮って保管することを心がけましょう。
カード再発行の代行サービスがありますのでお困りの方は以下をご検討ください。
建設キャリアアップシステム カード再発行代行センター
パターン3.グリーンサイトと連携できないって言われて非常に困ってる!!
この原因のほとんどは『事業者と技能者の関連付けが出来ていない』からです。
この『関連付け』っていうのは、技能者登録をする際に所属事業者の情報を入力するところがありますので、
技能者登録申請の際に、事業者IDをキッチリ入力しておけば大丈夫です。
あと事業者登録の際、一人親方や個人事業主は屋号で登録するか、個人名で登録するかを自分で決めれますが、
グリーンサイトと連携する際、ここの情報も合致していないと上手く連携できないので、注意が必要です。
あとは単純にIDが間違ってるってのも考えられます。
なので、建設業振興基金から送られてくる書類はちゃんと保管しておきましょうね。
パターン4.技能者登録してって言われたので、簡易登録したら詳細登録じゃないとダメって言われて非常に困ってる!!
この場合は詳細登録をやり直すしかないと思われます。
やり直すと表現すると語弊があるので、詳細型へ移行するとイメージして下さい。
なんで詳細型にする必要があるのか。。。
それは資格や健康診断の状況が確認出来るからです。
去年の10月くらいから現場に入るときに作業員名簿を提出するようになったと思いますが、
その作業員名簿に資格や健康診断の受信状況を記入するところがありましたよね?
要は建設キャリアアップシステムから作業員名簿を印刷することが可能なので、ちゃんと情報を入れてくれないと!!って感じです。
安い、早いから簡易登録している人も増えてますが、結局2度手間になることも多いので、初めから詳細登録することをおススメします。
【終わりに】
新規の代理申請と同じくらいIDやカード発行後のご相談が増えている今日この頃、
少しでもトラブル解消になればと思ひ、記事にしてみました。
記事にはしましたが、ウチにID分からへん、パスワード分からへん、カード無くなったと言われても、
ウチではどうすることも出来ないので心苦しいですが、自分の身は自分で守るしかないので、自社情報や自分のカードは自分で管理しましょう。
建設キャリアアップシステムの新規申請に関しては絶賛受付中ですので、新規の方は是非ご依頼を検討くださいm(__)m
【執筆者】ローイット関西行政書士事務所
代表行政書士 中市 勝
建設業手続きの実績はグループで300件以上。関西に携わる建設業関連(建設業・産廃業・宅建業)をメイン業務とし、その中でも建設業許可に特化。大阪・東京での行政書士事務所のグループとして一人親方から上場企業まであらゆるニーズに対応。