建設キャリアアップシステムが本運用されました。~考察される事情と特定技能1号と建設業~
2019.04.02更新
ご訪問いただきありがとうございます。
ローイット関西行政書士事務所の行政書士の中市です。
いよいよ4月1日から建設キャリアアップシステムが本運用されましたねー。どんな感じになっていくのかが楽しみです。さて今回は建設キャリアアップシステム運用後、【考察される事情】と【特定技能1号と建設業の関係性】について掘り下げていこうと思います。考察される事情はあくまで個人的見解なので、参考程度にご覧ください。
外国人労働者に関しても申請取次行政書士もといインターナショナル行政書士になったので、参考にしていただければと思います。
ではいきましょー!
建設キャリアアップシステムに関しての個人的な見解
こっからは考察される事情について思ったことを徒然なるままに述べていきます。
考察すべき事情
- ① 官民が連携して推進するシステムなので、今後経営事項審査や入札参加資格申請、建設業許可の確認資料として使用される可能性が高い。
- ② システムに社会保険加入情報、雇用保険確認情報を入力するので、保険未加入者の現場排除が容易になる。
- ③ 元請が一元管理する現場には多数の下請けが入場するが、一元管理することにより就業状況が確認できるため管理が効率化、施工台帳の簡素化が期待される。
- ④ 元請にとって建設キャリアアップシステムは管理上必須になる可能性がある。
- ⑤ 5年ですべての技能者を登録する(330万人)ってのは若干ハードルが高い気がしますが、相当予算組んだみたいなので国がみすみす諦める可能性は考えられにくい。
- ⑥ 平成31年4月1日から運用開始となる新在留資格「1号特定技能」の在留資格で外国人労働者を雇用とする場合、雇用する建設会社の登録は必須の要件です。
- ⑦ キャリアップシステムの本格運用が4月1日、上記⑥も4月1日ということで、若干足並みを揃えた感もなくはない。
- ⑧ 元請から下請けに対し、建設キャリアアップシステムに登録するよう、通知がいってます。
とまぁこんなもんでしょうか。
行政書士としては特に①と⑥が気になるポイントですが、建設業者さんからすれば②③④じゃないでしょうか。
社会保険未加入や資格の確認が出来るのは非常にリスクヘッジにもなりますしね。
ではつづいて外国人労働者との関係性を見ていきましょう。
特定技能1号と建設業との関係性
特定技能1号の在留資格を持つ人は建設業以外でも働けるようになるそうですが、ローイットは建設業専門の行政書士もとい建設業者さんの味方なので、建設業のみツラツラと記載していきますね。
外国人を雇用する建設会社(特定技能所属機関)に特に求められる条件
- ① 建設業法第3条の許可を受けていること。
- ② 国内人材確保の取組を行っていること。
- ③ 1号特定技能外国人に対し、同等の技能を有する日本人が従事する場合と同等以上の報酬額を安定的に支払い、技能習熟に応じて昇給を行う契約を締結していること。
- ④ 1号特定技能外国人に対し、雇用契約を締結するまでの間に、当該契約に係る重要事項について、母国語で書面を交付して説明すること。
- ⑤ 当該機関及び受け入れる特定技能外国人を建設キャリアアップシステムに登録すること。
- ⑥ 外国人の受入れに関するア①の団体(当該団体を構成する建設業者団体を含む。)に所属すること。
- ⑦ 特定技能1号の在留資格で受け入れる外国人の数と特定活動の在留資格で受け入れる外国人(外国人建設就労者)の数の合計が、特定技能所属機関の常勤の職員(外国人技能実習生、外国人建設就労者、1号特定技能外国人を除く。)の総数を超えないこと。
- ⑧ 国土交通省の定めるところに従い、1号特定技能外国人に対する報酬予定額、安全及び技能の習得計画等を明記した「建設特定技能受入計画」の認定を受けること。
- ⑨ 特定技能所属機関は、国土交通省又は国土交通省が委託する機関により、⑧において認定を受けた計画を適正に履行していることの確認を受けること。
- ⑩ ⑨のほか、特定技能所属機関は、国土交通省が行う調査又は指導に対し、必要な協力を行うこと。
- ⑪ そのほか、建設分野での特定技能外国人の適正かつ円滑な受入れに必要な事項
とまぁこんなもんでしょうか。
ニュースとかでは大々的に外国人労働者が日本で働くことができる在留資格が4月1日に創設されます!ってところにフォーカスを当てていましたが、実際に外国人労働者を建設業者が雇用するとなると、建設キャリアアップシステムに登録することや建設業許可が必要となります。
なので先走って外国人労働者を雇用したりすると問題になってくるので、この辺りには十分注意してください。
外国人労働者を雇用することを考えている方は是非ローイットへご相談ください。
申請取次行政書士にもなりましたので、包括的なサービスをご提供いたします!
終わりに
色々新しいことばかりが始まってソワソワしている大阪のおっさんですが、建設キャリアアップシステム登録の記事いかがでしたか?
新しい元号にもなったし、もうすぐ新学期始まるし、桜もドンドン開花してるしでテンションがどんどん上がります!建設キャリアアップシステム登録に関しお問い合わせ等ありましたら是非ローイットへ!
それでは今回はここまで!お疲れ様でしたm(_ _)m
【執筆者】ローイット関西行政書士事務所
代表行政書士 中市 勝
建設業手続きの実績はグループで300件以上。関西に携わる建設業関連(建設業・産廃業・宅建業)をメイン業務とし、その中でも建設業許可に特化。大阪・東京での行政書士事務所のグループとして一人親方から上場企業まであらゆるニーズに対応。