【☆キャリアアップ技能者登録改定☆】実は4月から技能者登録料の値上げ&登録方法の改定が予定されています。
2021.02.15更新
昨年10月に建設キャリアアップシステム事業者登録、つまり会社や屋号の登録料が2倍・年間ID利用料がほぼ5倍になりましたが、実は技能者登録も、今年の4月から登録料の値上げと登録方法の改定が予定されています。
公表資料にはチョビッとだけシレっと記載されてましたが、事業者登録料が2倍とかのインパクトが強くて知らない方がほとんどだと思いますので、今回はその全貌と詳細及び個人的な意見をお伝えできればと思い、キーボードをペチペチしています。
では、まずは全貌から。
4月から、キャリアアアップは、どう変わる
冒頭でもお伝えした通り、技能者登録方法の改定が予定されています。
今までは本人確認資料や保有資格を入力・登録し、現場でカードリーダーにカードをピッとやれば、
職人さんの保険加入状況やスキルなどが分かる仕組みとなっていました。
しかし今年の4月からは『2段階登録方式の導入』が予定されています。
この2段階登録方式は簡略型登録と詳細型登録の2つの登録方式を予定しており、読んで字の如く簡単か複雑かと考えてもらってもOKです。
具体的な内容ですが、
簡略型登録→本人情報、社会保険加入の有無などのみの登録
詳細型登録→本人情報、社会保険加入の有無や保有資格、健康診断受診履歴などの登録
となっています。
さて、ここで一旦ストップです。
さも小難しいアピールをしている詳細型登録ですが、これって今現在のキャリアアアップ登録の方法と全く同じで別に難しくなるわけでもないんです。
かたや新設された簡略型登録ですが、一番の改悪は保有資格の登録が出来ないという点につきます。
職人さんにとって資格は飯のタネですし、レベル判定システムによってカードの色も変えることが出来なくなります。
少々乱暴な物言いになりますが、せっかくキャリアアップ登録をして、ICカードを手に入れても、
キャリアアアップシステムのデータ上では『無資格&一生見習い職人』となってしまいます。
職人さんの地位向上や待遇改善を目的としてキャリアアップシステムを推進しているのに、
登録者数が伸びず、当初の目論見通りにいかなかったからといって『とりあえず登録数を増やす』のはいかがなもんでしょう。
ウチに登録依頼をして頂いた技能者さんの中で、『資格は登録しなくていい』といった職人さんや見習いさんは、当たり前の話ですがホントにいません。
簡略型登録でもICカードさえ手に入ればいいわーと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、
元請さんの現場でカードをピッとしたときに、どうなるかをイメージしてもらえればと思います。
改定後、登録料は、どう変わる
これも冒頭で言いましたが、実質値上げになると思っています。
まずは改定後の登録料を見ていきましょう。
簡略型登録→登録料は2,500 円
詳細型登録→登録料は4,900 円
さて、ここでもう1回ストップです。
現在のICカードが発行される登録申請(技能者登録)の登録料は2,500円です。
※インターネット申請に限ります。
上述しましたが、詳細型登録は今までの建キャリ登録申請と全く同じです。
しかし改定後の登録料は4,900円、つまりほぼ倍です。
かたや新設された簡略型登録は保有資格も登録できないのに、『現行の登録料と同じ』です。
これをお得と見るかは人によって違うと思いますが、個人的意見を述べると実質値上げやんと思ってます。
念のための注意点ですが、簡易型登録から詳細型登録へ変更する場合、登録料の差額 2,400 円は徴収される予定だそうです。
結論!!
改定前にサッサと登録してしまいましょう!!
ホントこれに尽きます。
実際問題、建キャリICカードが無いと入れない現場も増えてきていますし、
官民連携で運営している以上、このまま廃れていくとは思えません。
ご自身で申請するのが難しい場合は出来る人にお願いするのも一つの手ですし、
もしウチにご依頼いただければ、持っている資格も全て登録します。
※資格を何個持っていようが、申請報酬は一人につき15000円+税から増えることは無い明瞭会計となっていますので、是非ご検討下さい。
※キャリアアップシステムに支払う登録料はお客様負担でお願いしますね。
終わりに
登録者数を増やすためだけの登録方法改定、赤字解消のための登録料の改定。
キャリアアップシステムが世に出始めたばかりの時は、日本のインフラを支える建設業界に画期的なシステムが出たなーと思っていたので、
少々残念な気持ちもあります。
願わくば当初の目的の通り、建設業界のための・建設業界で働く方のための・建設業界の今後のためのシステムになることを祈ってます。
ただウチで出来ることは登録を検討している建設業者さんのお手伝いくらいしかないので、
資格もバッチリ登録したいとお考えの方は、是非ご依頼をご検討ください!!
【執筆者】ローイット関西行政書士事務所
代表行政書士 中市 勝
建設業手続きの実績はグループで300件以上。関西に携わる建設業関連(建設業・産廃業・宅建業)をメイン業務とし、その中でも建設業許可に特化。大阪・東京での行政書士事務所のグループとして一人親方から上場企業まであらゆるニーズに対応。