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建設キャリアアップシステムを掘り下げてみます その2~技能者の処遇改善に向けた取組と余談~

2019.04.04更新

建設キャリアアップシステムを掘り下げてみますその2~技能者の処遇改善に向けた取組と余談~

ご訪問いただきありがとうございます。
ローイット関西行政書士事務所の行政書士の中市です。

ついに来ましたお花見シーズン!友達や仕事仲間と行くのも楽しみですが、家族で行くのを一番楽しみにしています!酔っぱらっても連れて帰ってくれますしね(笑)4月から女子高生になった娘から、今年はあまり調子に乗らないようにと釘を刺されているのでお酒は適度にしましょうかね!

さて今回は、技能者の処遇改善に向けた取組と余談をしていこうと思います。本題の技能者の処遇改善に向けた取組は少々長くなりそうなんで、まずは余談から。

余談

建設業界では結構大々的にプロモーションあったんで、まだ登録してない業者さんは早く乗るしかない、このビッグウェーブに状態かなと推測しますが、発表された資料によると平成30年度に建設キャリアアップシステム登録者数はこんな感じになってます。

平成30年度登録者数概数(見込み)

  • 技能者:2万人
  • 事業者:1万社

確か平成30年の5月~6月から申請受付開始やったと記憶してますが、運用開始後1年で約100万人、運用開始後5年を目途にすべての技能者の登録を目指すっていう目標から考えると、ダダ滑りではないですが若干滑った感はありますね。

次に平成31年度の登録者数目標を見ていきましょう。

平成31年度の登録者数目標

  • 技能者登録: 98万人(累計100万人)
  • 事業者登録: 12万社(累計13万社)

帳尻合わせ感がハンパないってと心の声が漏れかけましたが、ちゃんと普及促進に向けて下記の様に動いてはいるようです。

  • ① システムの普及・広報を進める観点から、建設業振興基金のホームページに、システムの登録手続きや利用方法をわかりやすく案内するガイダンス動画や接続可能なカードリーダーの情報を掲載した。
  • ② 専門工事業団体等の機関紙への寄稿、建設キャリアアップシステム通信による団体への進捗状況情報の発信、専門紙による連載記事の掲載、本運用開始に向けたインターネット広告の実施など周知普及を推進した。
  • ③ 各地域の建設業団体等からの要請等に応じた事業者登録、技能者登録向けの説明会を全国各地で約320回開催した。システムの普及・広報のためのセミナーを全国主要都市で夏期(7月)に4箇所、冬期(2月~3月)に15箇所開催した。

まぁ①に関しては事業者・技能者登録申請において、発生している不備率が平均90%以上という驚愕の数字をたたき出しているので、もうちょい改良してほしいなと思います。

ほんで今年の普及促進活動はこんな感じです。

  • 運用開始後の現場での利用促進を図るため、ホームページにおいて現場担当者向けコンテンツの充実や現場運用を支援するための支援体制について検討を行う。
  • 建設業団体等の機関誌への寄稿、各地域の建設業団体・企業等からの要請等に応じた説明会への職員派遣、建設業振興基金主催による全国セミナーの開催、建設キャリアアップシステム通信による団体への進捗状況の定期的な情報発信を実施していく。
  • 本財団の建設産業活性化助成事業において、専門工事業団体における技能者評価基準及び企業の施工能力の見える化項目の検討・策定に係る費用の助成を行う。
  • 窓口及び認定登録機関の開設を促進し、業務実施に関する実務者向け説明会を開催するとともに、適切な業務遂行のためのフォローアップを実施していく。

さぁこの普及促進活動で技能者100万人登録いくのか!今後の動向に期待しましょう!

技能者の処遇改善に向けた取組ってどんなん?給料あがんの?

給料上がるかどうかはシャッチョサン次第やと思いますが、まずは取り組みの大枠から見ていきましょか。

  • 建設キャリアアップシステムの導入で確認が可能となる、技能者の保有資格及び就業履歴のデータを活用し、個々の技能者の知識や技能と組み合わせた「能力評価基準」を策定する。
  • この能力評価基準に基づいて技能者を評価する枠組みを構築し、レベルに応じてキャリアアップカードを色分けすることで、技能者の技能や経験に応じた処遇の実現に向けた環境整備を行う。
  • 更に、この技能者の能力評価基準と連動した専門工事企業の施工能力等の見える化を進め、良い職人を育て、雇用する専門工事企業が選ばれる環境を整備する。

ってのが大枠ですかね。

やたらと能力評価って言葉が出てきますが、評価されるのは経験(就業日数)、知識・技能(保有資格)、マネジメント能力(登録基幹技能者講習・職長経験)というごくごくありふれたものです。こっから特殊なのが評価基準に合わせてカードが色分けされていきます。

恐らく建設現場では職人さんたちが挨拶代わりにカードを見せ合ってマウントの取り合いが始まり、最下級の人たちは世紀末救世主が登場するマンガのような扱いを受けるとか受けないとか。知らんけど。まぁ冗談はさておき。

最終的にキャリアアップカードはレベルによって全4色に色分けされるようですが、現状では技能者に交付するICカードは、当面、通常のカードと、ゴールドカード(登録基幹技能者向け)の2種類が予定されているようです。

補足ですが、このカードの趣旨はマウントの取り合いを目的としてるのではなく、専門工事企業の施工能力を見るってのが目的だと思います。技能者情報と事業者情報は紐づけられているため、カードをピッとやれば、下記情報が見える化されるそうです。

  • 所属する技能者の人数・評価
  • 表彰・工事実績
  • 建機の保有状況
  • 安全性(無事故期間等)
  • 処遇・福利厚生(社会保険等への加入状況等)
  • 人材確保・育成(研修制度等)
  • 地域貢献(災害復旧、地域活動への貢献等)
  • 経営状況等

こう見ると技能者さんにも元請さんにもメリットがあるんちゃうかなーと思います。やはり工事を下請けに出す際に一番見たいところって施工能力ですからね。これに関しては双方がwin-winな関係を築いていけるのではないかと期待しています。

ちなみ私は行政書士のほかに、玉掛作業者、フォークリフト運転技能者、電気工事士2級とガテン系の資格を持っていますので、就業日数をクリアすればレベル2くらいにはなるようです!

終わりに

建設キャリアアップシステムは技能者の処遇改善に向けた取組をメインにしているので、次回も技能者に関しての記事を提供したいと考えています。早くこのシステムが全国的に浸透するよう、ローイットは一般財団法人建設業振興基金と建設業者さんを応援いたします!

建設キャリアアップシステム登録申請でお悩み、お困りの際は是非ローイットまでお問い合わせください!
では本日はここまで!お疲れ様でしたm(_ _)m

行政書士 中市 勝

【執筆者】ローイット関西行政書士事務所
代表行政書士 中市 勝

建設業手続きの実績はグループで300件以上。関西に携わる建設業関連(建設業・産廃業・宅建業)をメイン業務とし、その中でも建設業許可に特化。大阪・東京での行政書士事務所のグループとして一人親方から上場企業まであらゆるニーズに対応。

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