【完全保存版】日本一詳しい建設業の業種紹介!(防水工事業・内装仕上工事業)
2017.09.15更新
ご訪問いただきありがとうございます。
ローイット関西行政書士事務所の行政書士の中市です。
日本一詳しい建設業の業種解説です。
今回は防水工事業・内装仕上工事業について掘り下げていきたいと思います。
日々快適に建物が利用できるのも、この両工事があるからといっても過言ではないでしょうかね。
ライフラインというよりは生活満足度に直結しているイメージな工事ですね。
では早速掘り下げていきましょう。
目次
防水工事業ってなんなん?
アスファルト、モルタル、シーリング材等によって防水を行う工事をいいます。
専門用語が分からないと防水工事のイメージがつきにくいと思いますので多いので用語解説です。
用語解説
アスファルトとは!
石油の分留精製の際に残留物として得られる黒色の固体または半固体物質のことをいいます。
よく見かける道路ですが、実はアスファルトじゃないんです。あれは略称です。
砕石・砂とアスファルトを加熱し混合したものをアスファルト合材と言って、これを道路に使っています。この合材を均一に敷き詰め、転圧して施工します。
モルタルとは!
モルタルは水+セメント+砂を混ぜ混ぜしたものです。仕上げに使ったりします。
ちなみに水+セメント+砕石・砂で固めたモノが「コンクリート」で強度を求めたものです。
シーリング材とは!
構造物の防水性や気密性を保持するために、継ぎ目や隙間に充填(じゅうてん)する材料のことです。
粘液上のコーキング材を建物等の隙間に注入するイメージでOKです。
用語を理解したところで工事の具体例を見ていきましょう。
工事の具体例
アスファルト防水工事、モルタル防水工事、シーリング工事、塗膜防水工事、シート防水工事、注入防水工事等があります。
用語さえ理解していればイメージしやすいかと思います。
ここは塗膜防水工事とシート防水工事を解説します。
用語解説
塗膜防水工事とは!
液状の防水材料を塗り、化学反応で防水の膜をつくります工事をいいます。
フェンスの基礎があって細かい作業が必要な屋根やベランダなど、歩行を伴う場所の防水によく使われてますね。
シート防水工事とは!
ゴムや塩ビ(塩化ビニル)でできたシートを下地に貼りつける工事をいいます。
他の専門工事との境界
ガイドラインより
- 『防水工事』に含まれるものは、いわゆる建築系の防水工事のみであり、トンネル防水工事等の土木系の防水工事は『防水工事』ではなく『とび・土工・コンクリート工事』に該当する。
- 防水モルタルを用いた防水工事は左官工事業、防水工事業どちらの業種の許可でも施工可能である。
後者の方は逆に考えると防水モルタルを用いた防水工事を10年やってたら左官工事業、防水工事業の専任技術者になれるってのがポイントです。
資格のお話し(防水工事業編)
以下の資格を持っていれば、建設業許可(一般)における防水工事業の専任技術者になることができます。
- 1級建築施工管理技士
- 2級建築施工管理技士(仕上げ)
- 技能検定の1級防水施工
- 技能検定の2級防水施工に合格+3年以上の実務経験がある人
- 平成16年4月1日時点で旧技能検定のうち検定職種を1級の防水施工とするものに合格していた者
- 平成16年4月1日時点で旧技能検定のうち検定職種を2級の防水施工とするものに合格していた者であってその後防水工事に関し1年以上実務の経験を有するもの
- 建築工事業及び防水工事業に係る建設工事に関し 12年以上実務の経験を有する者のうち、防水工事業に係る建設工事に関し8年を超える実務の経験を有する者
ちなみに1級建築施工管理技士であれば特定建設業許可の専任技術者になることもできます。
次は内装仕上工事業を掘り下げていきましょう。
内装仕上工事業とは?
木材、石膏ボード、吸音板、壁紙、たたみ、ビニール床タイル、カーペット、ふすま等を用いて建築物の内装仕上げを行う工事をいいます。
これはイメージしやすいと思います。工事内容のイメージはつくけど業界のイメージはつかないと思うのでご紹介です。
- 1.内装仕上工事業は全天候型建物の中での工事だから、雨の日・雪の日関係なく仕事を進めることができる。
- 2.職人が若い
- 3.技能士の資格制度がある
工事の具体例
インテリア工事、天井仕上工事、壁張り工事、内装間仕切り工事、床仕上工事、たたみ工事、ふすま工事、家具工事、防音工事等があります。
用語解説が不要なくらいイメージはつくかと思います。
他の専門工事との境界
ガイドラインより
- 「家具工事」とは、建築物に家具を据付け又は家具の材料を現場にて加工若しくは組み立てて据付ける工事をいう。
- 「防音工事」とは、建築物における通常の防音工事であり、ホール等の構造的に音響効果を目的とするような工事は含まれない。
- 「たたみ工事」とは、採寸、割付け、たたみの製造・加工から敷きこみまでを一貫して請け負う工事をいう。
資格のお話し(内装仕上工事業編)
以下の資格を持っていれば、建設業許可(一般)における内装仕上工事業の専任技術者になることができます。
- 1級建築施工管理技士
- 2級建築施工管理技士(仕上げ)
- 1級建築士
- 2級建築士
- 職業能力開発促進法による技能検定のうち検定職種を1級の畳製作、内装仕上げ施工若しくは表装とするものに合格した者
- 検定職種を2級の畳製作、内装仕上げ施工若しくは表装とするものに合格した後内装仕上工事に関し3年以上実務の経験を有する者
- 平成16年4月1日時点で旧技能検定のうち検定職種を1級の畳製作、畳工、内装仕上げ施工、カーテン施工、天井仕上げ施工、床仕上げ施工、表装、表具又は表具工とするものに合格していた者
- 平成16年4月1日時点で旧技能検定のうち検定職種を2級の畳製作、畳工、内装仕上げ施工、カーテン施工、天井仕上げ施工、床仕上げ施工、表装、表具又は表具工とするものに合格していた者であってその後内装仕上工事に関し1年以上実務の経験を有するもの
- 建築工事業及び内装仕上工事業に係る建設工事に関し12年以上実務の経験を有する者のうち、内装仕上工事業に係る建設工事に関し8年を超える実務の経験を有する者
- 大工工事業及び内装仕上工事業に係る建設工事に関し12年以上実務の経験を有する者のうち、内装仕上工事業に係る建設工事に関し8年を超える実務の経験を有する者
対応資格が多いので、内装仕上工事業の専任技術者になるのにはいろんな道がありますね。
終わりに
今回の建設業の業種解説いかがでしたでしょうか。快適な暮らしは職人さんが支えていることが伝われば嬉しく思います。
では今回はここまで!お疲れ様でしたm(_ _)m
【執筆者】ローイット関西行政書士事務所
代表行政書士 中市 勝
建設業手続きの実績はグループで300件以上。関西に携わる建設業関連(建設業・産廃業・宅建業)をメイン業務とし、その中でも建設業許可に特化。大阪・東京での行政書士事務所のグループとして一人親方から上場企業まであらゆるニーズに対応。