公共工事に参入する!経営事項審査(経審)について初心者向けに1から徹底解説⑩!~アルファベット(審査項目)【Zをもう一歩掘り下げ編(常勤確認資料+α)】~
2018.06.21更新
ご訪問いただきありがとうございます。
ローイット関西行政書士事務所の行政書士の中市です。
さてさて今回でこのZ点の掘り下げはラストです。重箱の隅つつくだけや思うてましたけどけっこうガッツリやりましたねー!
読んでてけっこう疲れたんちゃうかなとは思いますけど、これから経審考えてるんやったら是非覚えてもらいたいとこなんで一緒にがんばりましょう!大阪「建設業許可」インフォメーションは全力で応援します!
余談ですが、最近事務所予定地の本町周辺の食べ歩きにはまってます。
なんで大阪って飯うまいんでしょうかねー! あと店員さんにえー感じの人が多い!
個人的に気に入ってるのが阿波座周辺のスリランカカレー屋さんです。野生の象つまり野象の話がおもしろかった!
ほんじゃ余談はこんなもんにしてZ点の千秋楽にまいります。
目次
- 1 ちょっとイレギュラーな恒常的雇用関係及び常時雇用の確認資料
- 2 【ア】健康保険法、厚生年金保険法及び雇用保険法の対象外で住民税の特別徴収ができない者の場合~
- 3 健康保険法の被保険者とならない人!(適用除外)
- 4 厚生年金保険法の被保険者とならない人!(適用除外)
- 5 雇用保険法の対象にならない人
- 6 源泉徴収簿? 源泉徴収票とちゃうんか?
- 7 【イ】役員報酬額が一定の目安額(月額10万円)より低額の場合、該当者の直近の住民税課税証明書
- 8 【ウ】出向社員の場合、出向協定書、出向辞令等及び出向元での18に掲げる書類(審査基準日の6か月超前からの出向が確認できるもの)
- 9 役員報酬めっちゃ少ないor従業員の給料がめっちゃ少ない場合の確認資料
- 10 終わりに
ちょっとイレギュラーな恒常的雇用関係及び常時雇用の確認資料
※ 諸注意! 今回はアとかイとかAとかBとかってのが非常に多くなってます!
大阪の手引きによると『次のア~ウに該当する場合、一覧表記載書類の他、当該恒常的雇用関係及び常時雇用を確認できる次の書類の写しが必要となります。』って記載があります。
とりあえずア~ウをまず一覧で。
- 【ア】健康保険法、厚生年金保険法及び雇用保険法の対象外で住民税の特別徴収ができない者の場合、次に掲げる(A)と(B)または(A)と(C)の書類の写し
- 【イ】役員報酬額が一定の目安額(月額10万円)より低額の場合、該当者の直近の住民税課税証明書
- 【ウ】出向社員の場合、出向協定書、出向辞令等及び出向元での 18 に掲げる書類(審査基準日の6か月超前からの出向が確認できるもの)
ナンボほど確認すんねんとは思いますがまずはアから見ていきましょう!
【ア】健康保険法、厚生年金保険法及び雇用保険法の対象外で住民税の特別徴収ができない者の場合~
【ア】健康保険法、厚生年金保険法及び雇用保険法の対象外で住民税の特別徴収ができない者の場合、次に掲げるAとBまたはAとCの書類の写しを添付してください。
- (A)源泉徴収簿
- (B)該当者の直近の住民税課税証明書
- (C)後期高齢者医療被保険者証+70歳以上被用者標準報酬月額相当額改定および標準賞与額相当額のお知らせ(後期高齢者医療制度の対象者のみ)
ふーん。。。相変わらず不親切でおますなぁ。
この文言やったらから入口からよく分からんので、そっから補足していきましょう。
まずは健康保険法、厚生年金保険法及び雇用保険法の対象外で住民税の特別徴収ができない者の場合から!
健康保険法の被保険者とならない人!(適用除外)
- 船員保険の被保険者(疾病任意継続被保険者を除く。)
- 臨時に使用される者であって、次に掲げるもの
- ア)日々雇い入れられる者(1月を越えて引続き使用されるに至った場合には、その超えた日から被保険者になります)
- イ)2か月以内の期間を定めて使用される者(所定の期間を超え、引続き使用されるに至った場合には、その越えた日から被保険者になります)
- 所在地が一定しないものに使用される者
- 季節的業務に使用される者(継続して4か月を超えて使用されるべき場合を除く。)
- 臨時的事業の事業所に使用される者(継続して6か月を超えて使用されるべき場合を除く。)
- 国民健康保険組合の事業所に使用される者
- 後期高齢者医療の被保険者等
- 厚生労働大臣、健康保険組合又は共済組合の承認を受け一定期間国民健康保険の被保険者となった者
厚生年金保険法の被保険者とならない人!(適用除外)
- 国、地方公共団体または法人に使用されるものであって次にあげるもの
- ア)恩給法第19条に規定する公務員(文官及び警察監獄職員)及び同条に規定する公務員とみなされるもの
- イ)法律によって組織された共済組合の組合員
- ウ)私学教職員共済制度の加入者
- 臨時に使用される者(船舶所有者に使用される船員を除く)であって、次にあげるもの
- ア)日々雇い入れられる者(ただし、1月を越えて引続き使用されるに至った場合には、その超えた日から被保険者となる)
- イ)2月以内の期間を定めて使用される者(ただし、所定の期間を超え、引続き使用されるに至った場合には、その越えた日から被保険者となる)
- 所在地が一定しない事業所に使用される者
- 季節的業務に4月以内の期間を限って使用される者(当初から継続して4月を越えて使用されるべき場合は、初めから被保険者となるので注意!)
- 臨時的事業の事業所に6月以内の期間を限って使用される者(当初から継続して6月を超えて使用されるべき場合は、初めから被保険者となるので注意!)
- 厚生年金保険法の年金たる保険給付に相当する給付を行うことを目的とする外国の法令の適用を受けるものであって政令で定めるもの
※ イメージしてもらいたいので上記当てはまる人のチョビッとだけお仕事紹介
- 所在地が一定しない事業所に使用される者
→ サーカス団 - 季節的業務に4月以内の期間を限って使用される者
→ お酒作ってる人。酒蔵では年がら年中酒作れないっすからね。 - 臨時的事業の事業所に6月以内の期間を限って使用される者
→ 大阪万博とかの博覧会みたいに臨時的な事業。
雇用保険法の対象にならない人
- ② 日雇労働被保険者とならない日雇労働者
- ③ 4カ月以内の期間を予定して行われる季節的事業に雇用される者
- ④ 船員
- ⑤ 公務員(これに準ずる者を含む。)
この外にも、1週間の労働時間が20時間未満の人や短時間就労者で雇用見込みが1年未満の人。昼間の学生さん、法人の役員なども雇用形態や就労内容等によって被保険者にならない場合があります。
詳しくは厚生労働省参照
雇用保険制度 |厚生労働省
では次に提出書類のAの源泉徴収簿を見ていきましょう!
源泉徴収簿? 源泉徴収票とちゃうんか?
これがちゃうもんなんですよねー。源泉徴収簿と源泉徴収票は別物でやんす。
まぁ名前メッチャ似てるんで間違えてもノープロブレムです。
ここは用語解説バージョンでいきましょう!
用語解説!
源泉徴収簿とは!
源泉徴収簿は、年末調整の際に発行する源泉徴収票を、発行するための基礎になるやつです。。
源泉徴収簿は、年末調整の際に発行する源泉徴収を正しく作成するための帳簿なんでどっかに提出しやんなあかんとかはないです。
たまに見せろって言われることはありますけど。
源泉徴収簿と源泉徴収票との違い
源泉徴収票とは、所得税法によって定められた会社(事業者)が発行する所得税の証明書のことです。
事業者は給料もらってる人に、翌年1月末の期限までに発行する義務があり、退職者には退職後1カ月以内に発行する必要があります。
ほんで源泉徴収簿は、源泉徴収票を不備なく発行するために作る帳簿のことなんで、基本的に閲覧できるのは、事業者の会計関係者のみです。
法令で作成を定められたものじゃないですが、給与から徴収した税額等を従業員さんごとに記録しておく帳簿がないと源泉徴収票つくるときにアワアワするんで作っときましょう!ほとんどの事業者は作ってます。
住民税課税証明書とは!
言葉の通りです(笑)
役所にいったらもらえますが課税証明書は「その年の1月1日時点に住所を置いていた自治体で発行されるもんなんでここだけ注意しましょう!
ほんじゃ次は【イ】にいきます!
【イ】役員報酬額が一定の目安額(月額10万円)より低額の場合、該当者の直近の住民税課税証明書
住民税課税証明書については上記で触れてますけん割愛。
そして【ウ!】
【ウ】出向社員の場合、出向協定書、出向辞令等及び出向元での18に掲げる書類(審査基準日の6か月超前からの出向が確認できるもの)
18ってなんやねん。ってなりますねー。大阪の手引きはなんか順番がチグハグになってる気がしますね(笑)
手引きをさかのぼっていくと18に掲げる書類がありますのでここでご紹介しときます。
18の書類!
技術職員名簿(規則様式第25号の11別紙2)に記載されている若年技術職員(審査基準日時点満35歳未満)の生年月日を確認できる、官公庁又は公的機関・団体が発行した書類の写し(例:国民健康保険証・健康保険被保険者証・運転免許証・住民票等)
混乱しなくてもいいっすよー。出向元での生年月日確認が出来ればいいんで文言に若年者とか入ってますけど気にしなくてよろしいです。
もちろん若年技術職員が名簿に記載されてる場合は確認資料になりますけどね。
次のイレギュラーさんは技術職員等である役員の報酬額又は従業員の給与が著しく低額の場合です。
役員報酬めっちゃ少ないor従業員の給料がめっちゃ少ない場合の確認資料
手引きより
まぁ文言通りなんでダイジョブっしょ! しかしその他の書類については触れてないのでこの辺は建築振興課に聞いた方がよさそうです。
従業員の給料がめちゃくちゃ安いバージョンはダメです!さすが従業員に優しい大阪!
なので技術者名簿に記載したい従業員さんには適正な給与をお願いしますm(_ _)m
イレギュラーさんはこんなもんでしょ。
じゃあ最後に雇用関係の期間計算の取り扱いで締めましょう。
審査基準日以前に6か月を超える恒常的な雇用関係の期間計算の取扱いについて
これも手引きより。
審査基準日が4月1日なら3月31日ってことです。
なんで急に保険屋が良く使う文言が出てくんねんと突っ込みたくなりますが、念のため。
応当日とは!
毎年、毎月などの、同じ日付や月日に対応する日。5月10日の毎月の応当日は、6月10日、7月10日、8月10日ってな感じです。
だからなんやねん(笑)。
以上、これにてZ点の一歩掘り下げの完結を宣言します!
終わりに
アホみたいに長くなったZ点。だいたい大阪の手引きが…ってブツブツ言いたくなりますが、実はけっこう細かく書いてるんですよねー。その辺がメンドクサイけど中身が良いやつが多い大阪っぽく感じます!
次回はW点の一歩掘り下げ編をお送りします。
それでは今回はここまで! お疲れ様でしたm(_ _)m
【執筆者】ローイット関西行政書士事務所
代表行政書士 中市 勝
建設業手続きの実績はグループで300件以上。関西に携わる建設業関連(建設業・産廃業・宅建業)をメイン業務とし、その中でも建設業許可に特化。大阪・東京での行政書士事務所のグループとして一人親方から上場企業まであらゆるニーズに対応。
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