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建設業許可を飛ばさないために!主任技術者、監理技術者の違いについて徹底解説②!~現場専任や工事経歴書に潜む罠、実際にあった質問編~

2018.11.01更新

主任技術者、監理技術者ってなんなん?その2~現場専任や工事経歴書に潜む罠、実際にあった質問編~

ご訪問いただきありがとうございます。
ローイット関西行政書士事務所の行政書士の中市です。

今回はウチの事務所のホームページ中、常に検索1位になってるこの部分について、もうチョット突っ込んでいったろうと思います。
それにしてもホントこの技術者関係めっちゃアクセス多いっす。大変ありがたいことでございます!
こんだけ見てもらえる=悩んでる人が多いと思うんで、なんかあったら相談してくださいねー。

対応と愛想の良さが日本有数のローイット関西HP

では大好評シリーズ第2弾はじめていきましょかー!
とっつきやすいように日曜夕方の海鮮系アニメのように3パートに分けていきましょう。

  • ① 主任技術者または監理技術者の適正な配置!
  • ② あなたの工事経歴書、やばくないっすか?
  • ③ 質問からイメージしてみよう!

の3本でおおくりしまーす。ジャンケンはしません。

主任技術者または監理技術者の適正な配置について

いきなりここ見た人のためにサラっとおさらいしときましょう。
建設工事の現場には元請下請の別や請負金額にも関わらず、請け負った全ての工事について、現場に技術者を常時継続的に置かないとダメです。この元請下請の別にかかわらずってとこ覚えときましょう!

ほんで発注者から直接工事を請け負った建設業者(元請)は、その下請契約の請負代金の額が4,000万円以上 (建築一式工事の場合は6,000万円以上)となる場合にあっては、「主任技術者」に代え、 より上位の資格者等である監理技術者を配置しなければなりません。

まぁ現場には資格とか経験豊富で専任技術者としての要件を満たす人を置きましょうってことっすね。

ほんで今回はこの技術者が現場専任しないと建設業法違反になっちゃうパターンのご紹介です。
現場専任ってのは簡単に言うと『その現場の工事期間中は別の工事現場に行っちゃダメ(工事現場ごとに専任)』ってことです。
現場にずっと張り付くってなイメージっすかね。24時間じゃないので帰宅は認められます。

上記「工事現場ごとに専任」するってのは、他の工事現場の「主任技術者」又は「監理技術者」及び「営業所の専任技術者」との兼任を認めないことを意味します。

なんで現場専任しやなあかんの?

工事現場に置かれる技術者は、職務を適正に遂行できる範囲においては、他の工事現場の技術者を兼ねることも想定されるんですが、公共性のある施設等に関する重要な建設工事については、工事目的物の品質の確保を徹底する必要があるので、他現場との兼務を禁止されてるんです。
この文を読んで大事なこと、つまり現場専任しやんなあかん要件が読み取れた人は昇格です。何になるかは知らんけど。

大事なとこは『公共性のある施設等に関する重要な建設工事については、工事目的物の品質の確保を徹底する必要がある』ってとこです!

なるほど!ええからはよ結論(要件)だして!

建設業法より抜粋します。

主任技術者又は監理技術者の現場専任が求められる工事は、「公共性のある施設若しくは工作物又は多数の者が利用する施設若しくは工作物に関する重要な建設工事」で工事一件の請負金額が 3,500 万円以上(建築一式工事は 7,000 万円)以上のものと定められています。《建設業法第26条第3項》

ここでメッチャ勘違いする方が多いんですが、「公共性のある施設若しくは工作物又は多数の者が利用する施設若しくは工作物に関する重要な建設工事」には、発注者が公的機関ではない、いわゆる民間工事が含まれており、個人住宅を除くほとんどの工事がその対象となっています。

つまり公共工事だけが対象じゃないんです!
公共って言葉に引っ張られがちですが多数の者が利用する施設若しくは工作物に関する重要な建設工事ってとこのほうが大事です。

イメージつかんかもしれんのでどういった建設工事が該当するかズラッといってみましょう!

公共性のある施設若しくは工作物又は多数の者が利用する施設若しくは工作物に関する重要な建設工事の一覧

  • 1.国又は地方公共団体が発注者である施設又は工作物に関する工事
  • 2.以下に掲げるものに関する工事(民間工事を含む)
    • (1)鉄道、軌道、索道、道路、橋、護岸、堤防、ダム、河川に関する工作物、砂防用工作物、飛行場、港湾施設、漁港施設、運河、上水道又は下水道
    • (2)電気事業用施設(電気事業の用に供する発電、送電、配電又は変電その他の電気施設)
    • (3)ガス事業用施設(ガス事業の用に供するガスの製造又は供給のための施設)
    • (4)石油パイプライン事業法第5条第2項第2号に規定する事業用施設
    • (5)電気通信事業法第2条第5項に規定する電気通信事業者が同条第4号に規定する電気通信事業の用に供する施設
    • (6)放送法第2条第3号の2に規定する放送事業者が同条第 1 号に規定する放送の用に供する施設(鉄骨造又は鉄筋コンクリート造の塔その他これに類する施設に限る。)
    • (7)学校、図書館、美術館、博物館又は展示場
    • (8)社会福祉法第2条第1項に規定する社会福祉事業の用に供する施設
    • (9)病院又は診療所
    • (10)火葬場、と蓄場又は廃棄物処理施設
    • (11)熱供給事業法第2条第4項に規定する熱供給施設
    • (12)集会場又は公会堂
    • (13)市場又は百貨店
    • (14)事務所
    • (15)ホテル又は旅館
    • (16)共同住宅、寄宿舎又は下宿
    • (17)公衆浴場
    • (18)興行場又はダンスホール
    • (19)神社、寺院又は教会
    • (20)工場、ドック又は倉庫
    • (21)展望塔

ほぼほぼ全部やないかい!って突っ込んだ方、大正解です。
なので工事一件の請負金額が 3,500 万円以上(建築一式工事は 7,000 万円)以上のものを手掛ける時は、そこに配置した技術者は工事が完了するまで別現場の技術者には出来ない!ってとこ覚えといてください!

念のため補足しときますけどウチ元請じゃなくて下請やねんって場合も上記現場専任の要件にひっかかる場合は主任技術者の専任が必要です。
下請工事においては、工事が断続的つまり全体からみればスポット的に行われることが多いので、専任の必要な期間は、下請工事(再下請負した工事があるときは、当該工事を含む。)の施工期間となってます。

マンション一棟建てるまでに1年かかるけど、そこに入る下請業者さん(仮に内装屋さん)は自分とこの仕事期間が終われば、現場専任終了!つまりマンションが完了するまで待たんでいいってことです。

専任を要する現場に専任技術者って配置できるん??

原則「営業所の専任技術者」は、専任を要する現場の主任技術者又は監理技術者になることはできないです。
「専任技術者」は、請負契約の締結にあたり工事の方法考えたり、注文者の相手したり、見積作ったりってのが仕事なんで、営業所に常勤していることが原則です。
例外的に営業所の近くで工事の主任技術者等との兼務が他の仕事に影響与えない場合には現場の技術者になれる可能性(下記要件参照)がありますけど、近隣工事であっても工事現場への専任を要する工事の場合は兼務出来ないので注意しときましょう。

専任技術者が主任技術者・監理技術者を兼務出来る可能性が認められる要件

※管轄行政庁によって近隣の概念が違うので、あくまで可能性のお話です。

  • 1)専任技術者が専任となっている営業所において、請負契約が締結された建設工事であること
  • 2)営業所と工事現場が近接しており常時連絡がとれる体制にあること
  • 3)専任であることが求められる工事でないこと

→現場技術者の専任が必要な工事とは、戸建ての個人住宅を対象とする工事を除き、請負代金の額が三千五百万円(当該建設工事が建築一式工事である場合にあっては、七千万円)以上の工事のことを言います。

現場専任はこんなもんでしょう!これ以上分かりやすくて詳しいホームページは恐らく無いはず(行政書士限定)!
では工事経歴書に潜む罠にいきましょう。

オタクの工事経歴書大丈夫??罠にひっかかてない??

工事経歴書はその名の通り建設業者さんの工事の実績を記載するもんです。
ここで上記の現場専任の概念を理解していないと、建設業許可・更新申請、経審、決算変更届で大事故につながります。
考えられるパターンとして、

  • ① 専任が必要な現場なのに配置されている技術者は他の現場にもいきまくってる
  • ② 専任が必要な2つの個別工事の現場の場所も同じ、工期も同じだから同じ技術者を配置している

これアウトです。非常にマズいです。
建設業許可・更新申請、経審、決算変更届にガッツリ影響してきます。

影響例

  • ① 経審に出す工事経歴書の上位10件中に専任が必要な工事があり、よく見ると工事期間が重なっているのに同じ技術者が配置されている。
  • ② 過程は省きますが、評点値が下がる可能性がある。

ってな感じになる可能性があるので注意しましょう。

1本目、2本目が長くなったので1つだけ!

Q うちの会社、従業員ほぼいなくて専任技術者が主任技術者を兼務してるんですけど、現場にでても大丈夫?

A 小規模な会社など技術者の要件を満たす人が一人しかいないことは十分に考えられます。
そのため、以下の①~③を全て満たした場合のみ、例外として専任技術者が主任技術者を兼務することが認められています。

  • ① 専任技術者が専任となっている営業所において、請負契約が締結された建設工事であること
  • ② 営業所と工事現場が近接しており常時連絡がとれる体制にあること
  • ③ 専任であることが求められる工事でないこと

念のため②に関して補足です。

②は例えばですが、営業所が東京、現場が東京である場合、すぐに現場に駆け付けることが出来る範囲であれば問題となる可能性があるかもしれない程度(あくまで行政サイドの判断)と考えられますが、現場が大阪等(すぐに現場に駆け付けられない)になってくると②の要件が満たせないのでご注意ください。

※営業所及び工事現場の所在地により個別に判断せざるを得ないため、一律にこのくらいの距離ならよいとは言いがたいものがあります。てな感じです。

終わりに

大好評の技術者シリーズ。もうちょい掘り下げてもいいんですが他のこともやりたいので、小出しにします(笑)
最近急に冷えてきたんで、現場での作業には十分気をつけて良い正月迎えられるよう頑張りましょう!

では今回はここまで!お疲れ様でしたm(_ _)m

行政書士 中市 勝

【執筆者】ローイット関西行政書士事務所
代表行政書士 中市 勝

建設業手続きの実績はグループで300件以上。関西に携わる建設業関連(建設業・産廃業・宅建業)をメイン業務とし、その中でも建設業許可に特化。大阪・東京での行政書士事務所のグループとして一人親方から上場企業まであらゆるニーズに対応。

建設業の新規申請29,800円~!