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建設業許可を飛ばさないために!決算変更届について初心者向けに1から徹底解説⑦!【財務諸表法人編】完成工事原価報告書、株主資本等変動計算書~

2018.03.07更新

決算変更届についてその4の4~【財務諸表法人編】完成工事原価報告書、株主資本等変動計算書~

ご訪問いただきありがとうございます。
ローイット関西行政書士事務所の行政書士の中市です。

さて財務諸表法人編第四回目!今回は行けるとこまでいってみようと思っています。

では第四回目の掘り下げいってみましょう。

完成工事原価報告書ってなに?あと書き方も教えて!

簡単にいうと、完成した工事にかかった原価の内訳を記載する書類です。
決算変更届の他に許可申請のときも作成する必要があります。
記載方法は下記の通りです。

完成工事原価報告書に書くものは、

  1. 材料費
  2. 労務費(うち労務外注費)
  3. 外注費
  4. 経費(うち人件費)

上記4科目だけです。貸借対照表や損益計算書と比べると少なく感じますね。
では一個ずついきましょうか。

1. 材料費

工事のために買った材料の額を記載します。基本、税理士さんが作った決算書の中の製造原価報告書に「材料費」って箇所があると思いますので、それを記載するだけです。

2. 労務費(うち労務外注費)

現場で日々頑張っている職人さんのお給料、賃金、手当などを記載します。ここの注意点は現場代理人や配置技術者さん、現場事務所の事務員さんの給料は労務費じゃないってのを覚えておきましょう。

ちなみに上記は経費に分類されます。さらに上記全てのみなさんの社会保険料などの法定福利費も経費になります。まとめると、

  • 現場の職人さんの給料等 → 労務費
  • 配置技術者や事務員さんの給料 → 経費
  • 上記皆様の社会保険等の法定福利費 → 経費

となります。

労務外注費について

下請け等に外注に出した工事がある場合は、「うち労務外注費」って書かれてるカッコ内に記載しましょう。外注も色んなパターンがありますが、外注した際にかかった労務費はここに記載しても問題はないと思います。

次の外注費との違いにだけご注意ください。

3.外注費

読んで字の如く、下請け等に外注した費用です。労務外注費との違いは労務だけでなく、材料の購入なども含めて契約した額をここに記載しましょう。

4.経費

上記3つに含まれない原価はここに分類されます。

ガソリン代や重機使用料、工事現場の光熱費、現場代理人の給料、現場事務所の事務員の給料、 保険料、警備費、車検代(使用割合の換算が必要)とかが経費になります。

ちなみに事務所の光熱費や事務所の家賃(現場事務所は現場経費でOK)、取締役の労務費とかは販管費になるので混同しないよう注意しましょう。

さて、ここで注意が必要なのは、括弧書きされてる「うち人件費」です。その理由は「うち人件費」が計上されていない場合は、一括下請けを疑われることになります。

「建設業法により、元請・下請問わず、現場への技術者の配置(主任技術者や監理技術者)が義務付けられている」=「経費(うち人件費)が0円はありえない」というのが理由です。

用語解説

一括下請負とは!

土木建築に関する工事の施工を依頼された者が、自らそれを建設することなく、下請けのものに全てを委託することをいいます。

建設会社がオーバーフローしたときにあったりするようです。

依頼した工事が全く別の者によって行われたり、丸投げを行った業者は紹介料を抜いたり、下請け業者は抜き取られたので、やる気不足等の理由で手抜き工事が起こりやすい環境になる等のことが考えられるため、建設業法第22条において原則禁止されてます。

地域によっては大臣許可申請の際等に、地方整備局より指摘されたりするので注意しましょう。
完成工事原価報告書はこれぐらいにしましょうか。

では次は株主資本等変動計算書を開設します。

株主資本等変動計算書!

株主資本等変動計算書とは平成18年に新しい会社法が施行された結果、株主総会や取締会の決定により剰余金をいつでも配当できるようになり、株式資本の計数を変動することができるようになりました。ほんで貸借対照表や損益計算書だけじゃ資本金変動等を把握するのが困難になったため作られたのが、この株主資本等変動計算書です。

改正後、作成義務のなくなった「利益・損失処分案」の代わりに使われ、変動するお金の動き、理由を把握できるようになりました。ちなみにすべての会社に作成義務があります。合資会社や合同会社等では、「社員資本等変動計算書」という名前で作られます。

さて建設業では株主資本等変動計算書は建設業法に定める様式で作成する必要があります。大阪の手引き見ながら一緒に見ていきましょう。

※ 前に触れた財務諸表と同じ表記がある場合、前回参照としています。

記載要領

1 株主資本等変動計算書は、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準その他の企業会計の慣行をしん酌し、純資産の部の変動の状態を正確に判断することができるよう明瞭に記載すること。

前回参照

2 勘定科目の分類は、国土交通大臣が定めるところによること。

前回参照

3 記載すべき金額は、千円単位をもつて表示すること。

ただし、会社法(平成 17 年法律第 86 号)第2条第6号に規定する大会社にあつては、百万円単位をもつて表示することができる。

この場合、「千円」とあるのは「百万円」として記載すること。

前回参照

4 金額の記載に当たつて有効数字がない場合においては、項目の名称の記載を要しない。

なければ書かない。

5 その他利益剰余金については、その内訳科目の当期首残高、当期変動額(変動事由ごとの金額)及び当期末残高を株主資本等変動計算書に記載することに代えて、注記により開示することができる。この場合には、その他利益剰余金の当期首残高、当期変動額及び当期末残高の各合計額を株主資本等変動計算書に記載する。

この注記による開示というのを知りたい方おられるかもしれないので、どういうものかを記載します。

注記の例

当該事業年度中に行った剰余金の配当に関する事項

×年×月×日の定時株主総会において、次のとおり決議しました。

配当金の総額 ○○百万円
1株あたり配当額  ○円
配当原資   利益剰余金
基準日   ×年×月×日
効力発生日 ×年×月×日

6 評価・換算差額等については、その内訳科目の当期首残高、当期変動額(当期変動額については主な変動事由にその金額を表示する場合には、変動事由ごとの金額を含む。)及び当期末残高を株主資本等変動計算書に記載することに代えて、注記により開示することができる。

この場合には、評価・換算差額等の当期首残高、当期変動額及び当期末残高の各合計額を株主資本等変動計算書に記載する。

上記の注記による開示と同じ。ここでは条文を記載します。

(株主資本等変動計算書に関する注記)第136条

株主資本等変動計算書に関する注記は、次に掲げる事項とする。

この場合において、連結注記表を作成する株式会社は、第二号に掲げる事項以外の事項は、省略することができる。

  • 一 当該事業年度の末日における発行済株式の数
    (種類株式発行会社にあっては、種類ごとの発行済株式の数)
  • 二 当該事業年度の末日における自己株式の数
    (種類株式発行会社にあっては、種類ごとの自己株式の数)
  • 三 当該事業年度中に行った剰余金の配当に関する事項
  • 四 当該事業年度の末日後に行う剰余金の配当
    (当該事業年度に係る定時株主総会の終結後に法第454条第一項各号に掲げる事項を定めるものを除く。)に関する事項
  • 五 当該事業年度の末日における当該株式会社が発行している新株予約権
    (法第236条第一項第四号の期間の初日が到来していないものを除く。)の目的となる当該株式会社の株式の数
    (種類株式発行会社にあっては、種類及び種類ごとの数)

7 各合計額の記載は、株主資本合計を除き省略することができる。

株主資本合計は省略できません。

8 当期首残高については、会社計算規則(平成 18 年法務省令第 13 号)第2条第3項第 59 号に規定する遡及適用又は同項第 64 号に規定する誤謬(誤謬)の訂正をした場合には、当期首残高及びこれに対する影響額を記載する。

用語解説しすると分かりやすいと思いますので、解説です。

用語解説

遡及適用とは!

新たな会計方針を当該事業年度より前の事業年度に係る計算書類又は連結計算書類に遡って適用したと仮定して会計処理をすることをいう。

誤謬(ごびゅう)とは!

意図的であるかどうかにかかわらず、計算書類又は連結計算書類の作成時に入手可能な情報を使用しなかったこと又は誤って使用したことにより生じた誤りをいう。

9 株主資本の各項目の変動事由及びその金額の記載は、概ね貸借対照表における表示の順序による。

貸借対照表の順番通り(横並び)になってます。

10 株主資本の各項目の変動事由には、例えば以下のものが含まれる。

  • (1) 当期純利益又は当期純損失
  • (2) 新株の発行又は自己株式の処分
  • (3) 剰余金(その他資本剰余金又はその他利益剰余金)の配当
  • (4) 自己株式の取得
  • (5) 自己株式の消却
  • (6) 企業結合(合併、会社分割、株式交換、株式移転など)による増加又は分割型の会社分割による減少
  • (7) 株主資本の計数の変動
    • ① 資本金から準備金又は剰余金への振替
    • ② 準備金から資本金又は剰余金への振替
    • ③ 剰余金から資本金又は準備金への振替
    • ④ 剰余金の内訳科目間の振替

11 剰余金の配当については、剰余金の変動事由として当期変動額に表示する。

まず剰余金を簡単に言いますと、純資産から資本金を差し引いた金額のことをいいます。それを配当した時は当期変動額に記載しましょう。

12 税効果会計を適用する最初の事業年度については、その期首に繰延税金資産に記載すべき金額と繰延税金負債に記載すべき金額とがある場合には、その差額を「過年度税効果調整額」として繰越利益剰余金の当期変動額に表示する。

税効果会計については前回参照

13 新株の発行の効力発生日に資本金又は資本準備金の額の減少の効力が発生し、新株の発行により増加すべき資本金又は資本準備金と同額の資本金又は資本準備金の額を減少させた場合には、変動事由の表示方法として、以下のいずれかの方法により記載するものとする。

  • (1) 新株の発行として、資本金又は資本準備金の額の増加を記載し、また、株主資本の計数の変動手続き(資本金又は資本準備金の額の減少に伴うその他資本剰余金の額の増加)として、資本金又は資本準備金の額の減少及びその他資本剰余金の額の増加を記載する方法
  • (2) 新株の発行として、直接、その他資本剰余金の額の増加を記載する方法

企業結合の効力発生日に資本金又は資本準備金の額の減少の効力が発生した場合についても同様に取り扱う。

どちらかの方法で記載しましょう。

14 株主資本以外の各項目の当期変動額は、純額で表示するが、主な変動事由及びその金額を表示することができる。当該表示は、変動事由又は金額の重要性などを勘案し、事業年度ごとに、また、項目ごとに選択することができる。

用語解説

純額とは!

純額とは複数の取引を相殺して、その差額のみを表示する方法です。重要性が低く差額のみ表示するだけで十分な科目で使われることが多いです。

15 株主資本以外の各項目の主な変動事由及びその金額を表示する場合、以下の方法を事業年度ごとに、また、項目ごとに選択することができる。

  • (1) 株主資本等変動計算書に主な変動事由及びその金額を表示する方法
  • (2) 株主資本等変動計算書に当期変動額を純額で記載し、主な変動事由及びその金額を注記により開示する方法

16 株主資本以外の各項目の主な変動事由及びその金額を表示する場合、当該変動事由には、例えば以下のものが含まれる。

(1) 評価・換算差額等

①その他有価証券評価差額金

  • その他有価証券の売却又は減損処理による増減
  • 純資産の部に直接計上されたその他有価証券評価差額金の増減

②繰延ヘッジ損益

  • ヘッジ対象の損益認識又はヘッジ会計の終了による増減
  • 純資産の部に直接計上された繰延ヘッジ損益の増減

(2) 新株予約権

  • 新株予約権の発行
  • 新株予約権の取得
  • 新株予約権の行使
  • 新株予約権の失効
  • 自己新株予約権の消却
  • 自己新株予約権の処分

これは内容が複雑なので、税理士さんや凄腕の経理部に任せておいたほうが無難な気がします。

17 株主資本以外の各項目のうち、その他有価証券評価差額金について、主な変動事由及びその金額を表示する場合、時価評価の対象となるその他有価証券の売却又は減損処理による増減は、原則として、以下のいずれかの方法により計算する。

  • (1) 損益計算書に計上されたその他有価証券の売却損益等の額に税効果を調整した後の額を表示する方法
  • (2) 損益計算書に計上されたその他有価証券の売却損益等の額を表示する方法

この場合、評価・換算差額等に対する税効果の額を、別の変動事由として表示する。また、当該税効果の額の表示は、評価・換算差額等の内訳項目ごとに行う方法、その他有価証券評価差額金を含む評価・換算差額等に対する税効果の額の合計による方法のいずれによることもできる。

また、繰延ヘッジ損益についても同様に取り扱う。

なお、税効果の調整の方法としては、例えば、評価・換算差額等の増減があった事業年度の法定実効税率を使用する方法や繰延税金資産の回収可能性を考慮した税率を使用する方法などがある。

ここも税理士さんに任せた方が無難でしょう。

18 持分会社である場合においては、「株主資本等変動計算書」とあるのは「社員資本等変動計算書」と、「株主資本」とあるのは「社員資本」として記載する。

終わりに

長くなりましたがいかがだったでしょうか。これ以上書いたら書き手も読み手も疲れるのでこんなもんにしときます。

では今回はここまで!お疲れ様でしたm(_ _)m

※追伸
本サイトへお問い合わせいただいた方々へ
拙いサイトではございますが、いつもお問い合わせいただきありがとうございます。
これからもご参考にしていただけれるような記事を書いていきますので、今後ともお引き立ての程、宜しくお願いいたします。

行政書士 中市 勝

【執筆者】ローイット関西行政書士事務所
代表行政書士 中市 勝

建設業手続きの実績はグループで300件以上。関西に携わる建設業関連(建設業・産廃業・宅建業)をメイン業務とし、その中でも建設業許可に特化。大阪・東京での行政書士事務所のグループとして一人親方から上場企業まであらゆるニーズに対応。

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